平和教育学事典について

平和教育学事典について

 日本の平和教育は第二次世界大戦後から今日まで広く行われてきました。しかし、個別の平和教育論や平和教育実践は多くあっても、それらをアカデミックにまとめた理論としての整理は充分とはいえません。平和教育を個別の理論と実践に留めおくのではなく、「平和教育学」と呼べる学問的領域を拓く必要があります。
 平和教育の実践についての報告や論考の蓄積は多くあり、これは日本における平和教育研究の広がりを示しています。平和教育学では、平和教育の実践と理論について研究し、平和教育実践を理論面から支援するための学問的知見を体系化することを目的としています。アカデミックな立場から、平和教育の体系化を進め、平和教育学として発展することが望まれています。
 「平和教育学事典」のホームページ版を作成することにより、平和教育研究の進展を広く共有することを目ざします。「平和教育学事典」HP版の作成のねらいは、読者がアカデミックな視座から平和教育に接近ができることを目的としています。「平和教育学事典」は、読者として、平和教育に関心がある大学生、平和教育を実践しようとする学校教員や、平和教育についての研究者を想定しています。
 「平和教育学事典」では、21の執筆項目を編集しました。HP版での公開という特性から、広い読者を想定でき、平和教育研究の交流に資することを目的としています。
事典編集に当たった平和教育学研究会は2005年に発足し、平和についての教育実践と研究領域について「平和教育学」の視座から、平和教育研究を学問として検討する役割を担ってきました。平和教育学研究会の編集委員が主体となって、「平和教育学事典」のHP版の作成を行いました。


 なお、「平和教育学事典」のHP版の作成は、日本学術振興会の科学研究費補助金(基盤研究C)により行うものです(課題名「平和教育の現代化に向けたカリキュラム開発についての比較社会学的研究」:課題番号 26234567)。記して謝意を表します。


2017.3.18

平和教育学研究会 「平和教育学事典」編集委員
村上登司文、淺川和也、竹内久顕

↑